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電磁波を吸収する凄い素材

患部を暖めコリを和らげる効果が期待できる商品「ヘリカール」
工業・産業用ゴムなど開発製造の宮坂ゴムがゴム製品では初の
一般向け自社ブランド商品として2011年に発売しました
仕組みとしまして、バンドやパッチの中には(1㍃㍍は1/1000㍉)直径
数㍃㍍のらせん状に巻かれた炭素材料「カーボンマイクロコイル」
(CMC)を配合した厚さ数ミリのシリコーンゴムが入っています。
空間の電磁派を吸収しそれを熱に変えます。
磁石を用いらないため、電子部品がはいったペースメーカーの利用者
にも使えるのが特徴で、海外の医療機器からも注目を集め始めました。

CMCとの出会い

宮坂ゴム社長の宮坂孝雄さんがCMCを知ったのは20年以上前です
開発者である元嶋栖二・元岐阜大名誉教授と知り合ったのを機に、
「電磁波を吸収する特徴を何かに使えるんじゃないか」と、CMCを
配合したゴム素材の研究に着手した。
当時は産業向けに考えていたが、なかなか用途が見つからない。
10年ほど前、知り合いの医師から「磁力を遣わずに血流を改善できる
器具があれば、ペースメーカーを入れている患者にも使える」との話を
聞き、CMCを使った健康器具の開発を思い立った。

医療分野の新たな柱に

自社の主力は自動車部品向けのゴムの製造。生産拠点の海外移転が進む中
「付加価値のある自社ブランド品を手掛けたい」との思いもあった。
ゴム製品は、原料を配合して練り、熱で固めて作る。CMCの性能を引き出す
配合はどうしたらいいかが開発のテーマになりました。
CMCを入れすぎるとコイル同士が絡んだりしてうまく機能しないことが分かった
コイル1本1本を分散させる技術が必要だった
成分の配合などを0.1%単位で変えながら試作を続けました。
出来上がった試作品は多数の専門家に試してもらい意見も求め
試行錯誤を繰り返しながら最適な配合を見出すまで5年かかりました
第三者の機関調査で、患部周囲の体温をあげたりさげたり
筋肉の柔らかさを和らげたりする効果が調査でわかった。
11年に医療機器製造業の許可を取得した。
商品名は、らせん状を意味する「ヘリカール」から取った
パッチで患部に直接貼るタイプから発売し、リストバンド、腰ベルト
膝のサポーター等品ぞろえを拡充。
県内中心の美容院や量販店などで扱っています。
磁力を使った製品と比べると割高だが「具合が良い」といった
声が寄せられ徐々に売り上げは伸びている。
ブラジルの大学病院からも引き合いがあり、現地の医師が試験的に
患者に使って臨床データを集めています。
宮坂社長は「本格的な市場開拓はこれから。」国内外で自社商品の
認知度を高め、医療分野の新たな柱に育てたい」と意気込んでます。